近年、足摺宇和海国立公園をはじめ西日本の太平洋岸から琉球列島まで、我が国の広範囲な海域においてオニヒトデが大量発生し、サンゴ群集に多大な被害が出ています。オニヒトデの大量発生を放置すれば、その海域では遅くとも数年以内にほとんどのサンゴが食べ尽くされます。1980年頃に沖縄県八重山諸島で起きたオニヒトデの大量発生によって食べ尽くされた多くの場所では、およそ10年間、本当に回復するのだろうかと心配になるほど回復の兆しすら見られない状態が続き、もとのような美しいサンゴ礁景観を取り戻すためには、早い場所でも15年ほどかかりました。これらを受け、各地の地方自治体や地元住民、ボランティア等によってサンゴ群集保全を目的としたオニヒトデの駆除活動が実施されています。
主 催 | JUDF 四国 |
事 業 名 | 第9 回 JUDF 四国 環境生態系保全事業 |
日 程 | 平成28 年6 月4 日(土) |
作業時間 | 8:30~15:30 |
作業内容 | 午前・午後2ダイブ |
参加メンバー | 19名 |
酢酸注射によるオニヒトデ駆除数 | 69匹 |
四国西南地域でも、年々減少しつつあるサンゴ群集。今回の勉強会で、サンゴの再生には、とても時間を費やす半面、オニヒトデの繁殖力・生きる力は最強であることを参加メンバーで学習しました。JUDF四国では、自然豊かな「沖の島」で、継続的にサンゴ群集の残るサンゴ群集の保全に力を注いでおり、オニヒトデの駆除活動を行っています。今回 作業終了後、懇親会までの夕方の時間を利用して、大月町の黒潮生物研究所・中地先生に、オニヒトデの生態セミナーをしていただきました。勉強会も兼ね、内容・実績ともに意義のある成果が得られました。引続き サンゴ保全事業に取り組んで参ります。 今後とも宜しくお願い致します。
※次回の活動 10月29日(土)四国宿毛環境保全活動(オニヒトデ駆除等)