東京ベイお台場クリーンアップ大作戦 「お台場海底清掃」 開催報告

梅雨時で雨が心配される中、この時期恒例行事である「お台場海底清掃」が行われました。これは1996年から開催されているもので、今年で30周年を迎えました。第1回開催時はJUDF等で発案し、東京海上保安部に事務局を置いて、計画段階・事前調査では海上保安庁特殊救難隊と一緒にポイント調査・設定を行いました。

(昨年より「東京ベイ・クリーンアップ大作戦」から「お台場」を入れ一部名称変更)

第2回からは港区の外郭組織である(財法)港区スポーツふれあい文化健康財団(略称Kissport財団)へ事務局を移管、JUDFは実行委員会の中心組織として運営の実務に関わって参りました。

また東京ベイお台場クリーンアップ大作戦(以下、ベイクリと略)は年3回(6月・9月・11月)「お台場を泳げる海に!」をスローガンに実施され、主にビーチクリーンを行っています。

 

 

この内6月期にのみ環境週間に合わせて特別に作業許可を得て「海底清掃」が実施されているものです(主催:実行委員会は当JUDFをはじめ、港区・東京海上保安部・東京都港湾局・、)。

 今回は1週間程前に海底清掃予定海域でのアマモ藻場造成工事がはじまったことが判明し、急遽現地で確認、工事責任者などとも打合せました。ベイクリ当日の工事は休工であるものの、目の前には大きなクレーン台船や艀があり、また前日の金曜まではその海域への土砂投入が続けられているので、当日の状況が掴めない状況でした。工事責任者と進行表に照らし合わせて水中状況を想像するしかなく、当方でも急遽想定図を作成し海底清掃の可否を検討しました(上図参照)。大潮の干潮時間となる為、これまでの潜水エリアとは状況が異なることが予想されるので、当日朝、JUDFのスタッフダイバーが予定ポイントの測深を入念に実施しエリアを決定することにしました。通常はエリアを3つに区分しスキンとスクーバでエリア分けするのですが、今回は中央部が土砂投入により極端に浅くなっている可能性がある為、急遽エリア分け変更案を作成し、状況に応じて柔軟に対応できるよう準備をしました。

前日金曜日には財団事務局と協議し、海上保安庁へ作業エリア、潜水計画一部変更の追加申請を行い無事に了承を得ることができました。

当日は、天気予報に反して時折り晴れ間ものぞき海風も心地よく、くつろいだ気持ちで滞りなく準備作業を行うことができました。危惧されたクレーン台船による砂投入については、9時からの潜水調査によってギリギリ海底清掃エリアから外れていることがわかりホッと胸をなでおろしました。事前に潜水調査できればいいのですが、お台場は、事前に許可を得た日時しかビーチから潜水することができないのです。

開会式は10時30分からはじまり、昨年港区長に就任された清家愛区長からは、区長自身もダイビングが趣味であるゆえ、親しみのある挨拶をいただきました。昨年に引き続き、今年も海上保安庁のカモメを模したマスコットキャラクター「うみまる君」が来てくれました。「うみまる君」は長時間の活動ができないので(中の人が倒れる!)先に記念撮影を行い、その後準備運動という流れで開会式を終えました。

11:00から海底清掃はスタートします。例年通り透明透視度は10~20㎝くらいで水深2m以下は真っ暗ですが、それでも一般参加ダイバーの皆様には、時間いっぱいまで海底のごみを集めていただきました。

今年の海浜清掃(ビーチクリーン部門)は699名のボランティアや企業などの皆様、海底清掃は「スクーバ42名、スキン5名の合計47名のボランティアダイバー」が参加、746名の参加となりました。これにJUDFからは管理ダイバー、及び陸上での管理スタッフとして計14名の方にご協力頂きました。

収集したゴミは、海浜清掃で可燃ごみ・不燃ごみ、カン、ビン、ペットボトル計162kg、海底清掃で55.5kg、双方合わせて217.5kgとなり、かなりの量となりました。

ボランティア参加者、並びに我々JUDFなど関係者にも事故・怪我などなく、作業は無事に終了致しました。港区や港区財団、また海上保安部などでも本行事の扱いは大きいとのことで、来年も実施したいと聞いています。どうぞ今後とも宜しくお願い申し上げます。

ご協力頂いた皆様、朝早くからありがとうございました。

 

■行事名: 東京ベイお台場クリーンアップ大作戦 (お台場海底清掃)

■日 時: 2025年6月14日(土) 朝8時~

■場 所: 東京都港区お台場海浜公園

■参加者(順不同)

倉田秀一、横山政昭、中嶋則雄、米沢秀記、田村日出幸、諏訪部英俊、田嶋一樹、新田匡、

杉山英雄、上田剛史、辻川陽子、青木寛明、松下直幸、中村雅人

 

主催:東京ベイお台場クリーンアップ実行委員会

事務局:(公財)港区スポーツふれあい文化健康財団

担当:副実行委員長 中村雅人

 

リンク

2025年6月14日(土) 東京ベイお台場クリーンアップ大作戦を開催しました!

https://www.kissport.or.jp/event-report/info/?id=79497

 

【実行委員会構成団体】 順不同

一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会

一般社団法人 全日本潜水連盟

一般社団法人 東京臨海副都心まちづくり協議会

海上保安庁東京海上保安部

公益財団法人 日本海事科学振興財団 船の科学館

公益社団法人 関東小型船安全協会

公益社団法人 東京青年会議所港区委員会

公益社団法人 日本トライアスロン連合

デックス東京ビーチ

東京港埠頭株式会社

東京都港湾局 港湾経営部

東京都港湾局 東京港管理事務所

東京都島しょ農林水産総合センター

特定非営利活動法人 日本水中科学協会

港区

港区青少年対策お台場地区委員会

港区立小中一貫教育校お台場学園港陽小・港陽中学校

港区立台場区民センター

公益財団法人 港区スポーツふれあい文化健康財団

 

【協賛金団体】

一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会

お台場学園PTA

お台場合同自治会

株式会社 IDホールディングス

株式会社長門屋商店

THE TOWERS DAIBA 自治会

シーリアお台場五番街4号棟自治会

日本技研工業株式会社

港区青少年対策お台場地区委員会

 

【協力】

エアステーション世田谷

JUDF BLS/AED・DAN酸素プロバイダー研修会を開催しました

総会翌日の 2025年2月16日(日)、JUDF指導員研修会を開催しました。

場所は、JUDF事務局近くの「亀沢一丁目会館」。

 

スライドを用いた学科知識の講義

 

午前中は、BLS(Basic Life Support:一次救命救急)とAEDの使用法の研修会を一般のダイバーの方も対象として開催し、2名の講師を含めて全11名で行いました。

 

動画を使って、救命救急手順の一連の流れを確認

 

BLS/AED研修会では、一次救命処置(BLS)の手順についての学科講義の後、トレーニング用マネキンとAED練習機を使用した実技練習をみっちりと行いました。

 

人形を用いたトレーニングも徹底的に行います

 

午後は、DAN酸素プロバイダー研修会(午前午後を合せた履修ではDAN酸素インストラクターの更新研修会も兼ねる)を行い、講師1名を含め全12名が参加しました。

 

酸素キットの使い方はスクーバとは少し違いますのでしっかりと!

 

DAN酸素プロバイダー研修会では、酸素の重要性や危険性、減圧症の基礎知識を復習し、DAN酸素キットの組み立て方法から、減圧症が疑われるダイバー2名に酸素を供給するシミュレーションまでのトレーニングを実施し、最後に知識確認テストを行いました。

 

 

研修会に参加の皆さま、お疲れさまでした。

こうした研修会は、受講希望者が集まるようであれば、年間計画の9月・12月日程のインストラクター研修会でも開催可能です。
今回受講できず、研修を希望する方は、ぜひ事務局までご相談ください。

 

第13期 (2024年度)一般社団法人 全日本潜水連盟 年次総会 / 講演会 / 懇親会  開催!

2025年2月15日(土)、第13期 ( 2024年度) 一般社団法人 全日本潜水連盟総会を開催しました。
会場は、昨年に引き続き、両国JUDF事務局の向かい、国際ファッションセンター(第一ホテル両国ビル )でした。

 

スカイタワーを望む素敵なロケーション!


Room113 昨年よりも広い会場でした!



今回の総会では、通常議案(前年度事業報告・決算報告・監査報告、次年度事業計画・予算案)に加えて、特別議案として一般社団法人の定款変更が提案されました。

 

 

定款の変更内容は、
・法務局から指摘を受けた法人法にそぐわない点を改正したもの(理事会の代理出席の認否、それに伴う理事会成立人数の変更、理事会における議事録署名人の整備)
・自主改定(条文の整合性の整備、句読点表記の統一)でしたが、
法人の定款変更は軽々しく行えるものではなく、全会員の3分の2以上の承認が必要な総会の専決事項になりますので、たくさんの方の出席(委任状の提出)が必要になるものですが、今回は皆さまのご協力により十分な数の出席数が集まり、無事に承認され、変更を行うことができました。

 

議案の後の報告事項では、新規インストラクターの紹介があり、ご来場の新会員から一言自己紹介とごあいさつもいただきました。

 

新インストラクター草野優太さん

 

新インストラクター松尾隆弘さん

 

昨年のCカード発行上位インストラクターのランキング発表もありました♪
来年総会ではここに名前を連ねることができるように、皆さまぜひ今年は張り切って、講習をお願いします!

 

 

また今回はサプライズで、永年功労者表彰として、昨年勇退された山下正夫前理事長に、感謝状と記念品が贈られました。

 

総会のあとは、久しぶりに講演会を開催しました。

 

今年の特別講演の講師は、魚類学者 林 公義先生です。

 

古いダイバーなら、「フィッシュウォッチング」や「ハゼ ガイドブック」などにお世話になった方も多いのではないでしょうか。
林先生はこれらの著者であり、永年 横須賀市自然人文博物館の館長をお勤めの後、現在は上皇陛下(平成天皇)の御用掛として、ハゼ研究のサポートをされている、まさに雲の上のような研究者の先生です。

ご講演の演題は、「魚類学者からダイバーに伝えたいこと」。

 

ところがここでハプニングが発生!
先生がJUDFの講演用に作っていただいたスライドを、コピーして入れて持ってきたはずのUSBメモリーに、スライドがきちんと保存されておらず、パワーポイントのスライドがない、という事態が判明!!! 大ピンチです!!

 

しかしそこは百戦錬磨の先生です。

お手持ちの写真と口頭のスピーチだけで、1時間余りのお時間を皆が引き込まれるようなとても楽しく興味深いお話をしていただきました。

 

しかしいかんせん、準備していた手順でお話は進まず興味深い資料の数々も見ることができず、、時間切れにもなってしまい、少々尻切れトンボというか、聴衆も先生も、やや不完全燃焼といった感じで講演を終えてしまいました。

先生は、「このままというわけにはいかない」とおっしゃってくださいましたので、ぜひ来年度総会で再講演を、とお願いしたところ、「是非!」と二つ返事で御了承をいただきました!
これは今から、来年の総会に大きな楽しみができました!

 




総会 / 講演会のあとは、昨年同様ホテルのレストランで懇親会を開催、お時間のある方には、指導員同士の顔を合わせての情報交換に、たっぷりと花を咲かせていただきました。

 

 

 

 

 

ご出席いただいたみなさん、ありがとうございました。
楽しい時間でしたね!

 

来年の総会には、今回以上のたくさんの方のお越しをお待ちしてます!

 

Cカード協議会 主催 WORLD OCEAN DAY(世界海洋デー)イベント参加報告


C カード協議会は、2024 年 6 月 8 日 (土)に城ヶ島ダイビ
ングセンター( 神奈川県三浦市) で、WORLD OCEAN DAY(
世界海洋デー)にビーチクリーンイベントを開催しました。

イベントには、約 120 名の様々な教育機関所属のダイビン
グショップとお客様が集合し、 40 名程の関係者やメーカー
と共に海岸や施設周りだけでなく、海中の清掃を実施しまし
た。
6 月 8 日は、WORLD OCEAN DAY(世界海洋デー)という国
連で制定された海の日になります。 世界中各地でこの日は
海に感謝をして海を守る行動をしよう!という活動が広まっ
ていま す。 今回のイベントは、この日に合わせ教育機関の
垣根を超えてダイバーが集まって、仲間と共 に海の清掃を
して、仲間と一緒に笑顔が溢れる思い出作りの一日になる
ことを目的に開催 しました。
清掃の合間に楽しんでいただけるように、陸上と水中に謎
解きというクイズを設置しまし た。問題を探しながら清掃をし
たり、水中でダイビングを楽しみながら問題を解いたりと、
上がってきてからも参加者皆で議論をして楽しむ姿も見られ
ました。休憩時間には、清掃風景を写真に収め、個人の
SNS に投稿して頂き、共通の#(ハッシュタグ)を付けたフォ
ト コンテストを実施したり、寄せ書きボードに今後のダイビン
グの目標を書いてもらったり、 沢山のメーカーにもご協力頂
き、モニター会を実施したりと、ダイビングの醍醐味である、
水中も陸上も楽しんでいただくイベントが行われ大いに盛り
上がりました。


参加団体一覧
≪一般参加者≫
【BSAC】 74 名 【DACS】 8 名 【JUDF】 2 名 【NAUI】 3名
【PADI】 32 名  計119名
≪開催スタッフ・協賛企業≫
【BSAC】 3 名 【NAUI】 5 名 【PADI】 9 名 【城ヶ島ダイビン
グセンター】 13 名 【Hanalima】 2 名 【Mobbys】 2 名
【MARES】 2 名 【TUSA】 3 名 【村上商事】 1 名 【GD
Outdoor】 1 名 【日本アクアラング】 2 名 【Stream Trail】 1
名  計44名

第27回全日本スポーツダイビング室内選手権大会 参加レポート

去る12月14日、第27回全日本スポーツダイビング室内選手権大会が、令和元年以来実に5年ぶりに開催されました。今回より主催者が(財)日本海洋レジャー安全・振興協会催に変わり、会場もこれまでの千葉国際水泳場から、なんとあのオリンピックレガシーの東京アクアティクスセンターになりました。

この大会は、1970年代からJUDFが開催していた「全日本水中スポーツ選手権」を前身にした競技会で、コロナ禍や東京オリンピックの影響で何年も中断していましたので、もうこのまま無くなるかもしれない、と寂しく思っていましたので、今回の開催の報せは大変嬉しく思いました。

大会には北は秋田から西は香川まで、36チーム216名のダイバーがエントリーしました。JUDFでは今回の記念すべき大会に、メルマガなどでスタッフだけでなく選手としての参加も呼びかけ、JUDFチームを編成し出場しました。私は今回この大会にスタッフ兼選手としてエントリーさせていただきましたので、結果をご報告いたします。

 

まるで大伽藍を模したような巨大な入母屋屋根が特徴的な東京アクアティクスセンターですが、習志野の千葉国際水泳場と比べると1.5倍くらいに広がったでしょうか。入り口を間違えると結構な距離を歩かなくてはいけません。前日からスタッフとして準備に入りましたが、プールの長手方向にも観客席があるのとメインプールと飛び込みプールとの間隔も広くなっていて、縦方向を遠望すると白いLED照明の効果も相まって、反対側が霞むように思えました。

今回JUDFは、計24名のスタッフを派遣し、主に選手招集と誘導、潜泳器材の準備などを担当しました。多少の変更点はありましたが、選手招集からスタートまでの流れは以前とほぼ同様でしたので、円滑に競技を進行することができました。

大変だったのは第一招集係の学生さんで、招集がかかっても選手がなかなか集まらない場合、観客席(選手の控席)や更衣室まで走らないといけないことで、ここは以前の会場とは大きく距離が伸びた点でした。このあたりの招集方法については来年以降改善したいと思います。

さて、選手としてはどうだったのでしょうか?実は私は、今まで少し不思議な気持ちでこの大会に携わってきました。ダイビングは海という自然の中で楽しむスポーツなのに、完全に自然から閉ざされた室内空間で競技を行う意味がよく理解できなかったのです。全国各地から普段ダイビングを楽しんでいるような社会人や高校生、大学生の精鋭ダイバーが一堂に会し和気あいあいと競技を楽しんでいるのです。一体何が面白いのか、一度出場してみたいという気持ちで何年も過ごしていました。今回JUDFでチーム編成をすることになり、選手募集の声がかかった時には、真っ先に手を挙げてエントリーさせていただきました。

畏れ多くもオリンピックレガシーのプールで初めての開催ですから、あれこれ戸惑いながら準備を進めて、いつの間にか開会式が進んでいきます。

ミス日本「水の天使」安井南さんが大会アンバサダーとして華を添えてくださいます。安井さんはずっと薄着で座っていましたけど寒くはなかったでしょうか。さすがミス日本!根性が選手並みに座っていたようです。

 

さて、開会式後もスタッフとしての役割を務めつつプログラムは進んでいき、ウオーミングアップもできないうちに、あれよあれよと私の出場する組が招集される時間が来てしまいました。

招集を受けてスタンバイすると、第一招集4列、第二招集3列、スタート前3列と、実に計10列の椅子を順に移動していきます。この待機時間は長すぎじゃないか?と内心思っていましたが、スタートのイメージトレーニングやレギュレーションの確認など、この時間が競技に集中するのに大変役立ちました。傍から見ると長く待機させ過ぎかとも思われますが、そんなことはありませんでした。

いよいよフィンを履きプールに入りスタート姿勢をとります。耳を澄まして、少し頼りない電子音の笛を聞いて飛びだします。泳げ!泳げ!フィンワークはこれでいいのか?泳げっ!あれっ?50mってこんなに長かったっけ?左を見ると誰も見えない、思ったよりも速い?この気持ちで少し気が抜けました。
ゴールすると、結果は8人中4位!5番レーンの私は、左のレーン4人よりは速かったですが、右のレーン3人よりは遅かったのでした!(残念)

結果は、JUDFチーム4人のうち50代3人の出場者が50~59歳の年代別で3~6位に入賞し、根本様は銅メダルの快挙でした。20代の学生さんも激戦区の中総合9位と善戦しました。私はJUDFチームでは一番遅く、それでも年代別6位で賞状をいただきました。3位との差はわずか0.9秒!これを知って悔しさがこみ上げてきました。来年は2秒早く泳ぎたい!来年も必ず出場したい!2週間たった今でも、少し悔しく思いだされます。

それにしても、高校時代のようなこんな気持ちになれたのは何十年ぶりでしょうか?競技に対する緊張感と充実感と悔しさ、50歳を過ぎてもダイビングを通してこんな気分が味わうことができ、本当に楽しかったです。選手として出場して初めて、室内競技大会の素晴らしさがよく理解できました。

改めて、主催者を初め運営スタッフの皆様にはこの場をお借りして感謝の意を申し上げます。

今回の大会開催にあたり、主催者が変わり会場も変わり、関係者皆さまのご苦労は並みならぬものがあったと耳にしています。

来年以降も続けられるよう、皆様のご協力をお願いし、本稿を結びます。

E-381 田村日出幸

2024 ITC(インストラクター・トレーニング・コース)が開催されました!

下記の要項にて、関東地区 および 関西地区において、2024年度 JUDF OWSI ITC (オープンウォーター・スクーバ・インストラクター インストラクター・トレーニング・コース)が開催されました!

(1)関東地区ITC

【日程】
2024年8月24日(土)~ 10月15日(日)のうち8日間
(日帰り講習形式で実施)

【場所】
伊豆海洋公園、赤沢、富戸、黄金崎など

 

(2)関西地区ITC

【日程】
2024年10月12日(土)~ 10月20日(日)のうち8日間
(連日合宿形式で実施)

【場所】
高知県幡多郡大月町

 

これらのITCにおいて、新規 JUDF インストラクターが誕生しました。
厳しいトレーニング、大変お疲れさまでした。

不安や緊張、新しい発見や初めての経験など、様々な思いがあったものと思います。

今後は身につけたことをベースに、経験を積み重ねて優れたインストラクターとして発展させ、たくさんの方に海のすばらしさを伝えていってください。

合格おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

※ JUDF では、インストラクターを目指す方を随時募集しています。費用や日程についてはご相談に乗りますので、興味のある方はぜひ JUDF事務局(info@judf.or.jp)まで お気軽にお問い合わせください。

湘南オープンウォータースイミング大会 2024大会報告

「湘南オープンウォータースイミング大会 2024大会」が開催され、10㎞、2.5㎞共に事故もなく無事終了しました。

昨年の2023大会は10㎞が台風で中止となり逗子湾内での2.5㎞のみを開催。またその前はコロナ禍により大会中止が続き、5年振りの10㎞OWS、そして2.5㎞と両日ともに好天に恵まれた中での開催でした。

日本のマリンスポーツ発祥の地とされる湘南で、水辺スポーツのベースとなる海洋での水泳をテーマとして企画され、地元の各種マリンスポーツの連携による開催運営を目指して、日本財団/笹川スポーツ財団により開催された本大会は、今年で21回を迎えました。今は日本財団からNPO湘南マリンオーガニゼーションへ運営が引き継がれています。
JUDFでは運営協力団体として、初回より運営に協力しています(実行委員会構成団体)

7日は逗子海岸から江の島の目の前の片瀬東浜への10㎞コース。全日本選手権への出場選考レースとなっています。

JUDFメンバーは朝6時に腰越漁港に集合。ちょうどその時、6時には大会安全委員会が開かれており、開催が決定しました。

JUDFメンバーは今回ダイバーではなく、腰越よりリタイヤ者搬送船にて、主に無線による海上統括船やその他との連絡役と共にボランティアスタッフ等のリーダー役として従事。

(今回、(リタイヤ者の)搬送船は3隻配置され、JUDFやボランティアの
メンバーが乗り込んで、選手の対応にあたります。)

天候は晴れ、波はそれほど高くなく、海況も問題ない状況。ガード体制はライフセーバー50名弱、PWC13隻、コース設営や海上本部/統轄船などの運営艇:12隻、腰越からの漁船5隻、その他ボランティアは少し減ったもの約300名の方にご協力を頂き、金曜には海岸のビーチクリーンも例年同様に実施しました。2か所の救護所にはドクターと複数の看護師も配置、腰越漁港にも救護テントが置かれナースが配置されました。

(海上では、ライフセーバーをはじめ、レスキュー艇・水上オートバイ・
搬送船などが複数配置され、幾重にも安全対策がなされています)

JUDFメンバーは今回4隻のリタイヤ者搬送の漁船に分乗し、リタイヤ者の収容/搬送・管理/連絡係を担当しました。
(今回お世話になった搬送船。普段は湘南では有名な「しらす」の漁を
されているそうです!)

また同日、海での遠泳チャレンジ「江の島スイムツアー」も片瀬東浜で同時開催。スイムツアーも多くのライフセーバーが周囲をガッチリガードして、中には親子で遠泳を楽しんで頂きました。

(彼方には江の島が見えます♪)


(泳者は全員、安全のため、カラーの「フロート」を付けて泳ぎます)


10㎞は初心者などのチャレンジエントリーを防ぐ為、海洋にて1㎞を20分で泳げる方として条件を厳しくして選手を募集。
この募集の時点でかなりハードルが高い大会でした。65歳以上は問診票に記載、当日は朝現地救護所内でドクターの問診等でチェック。
1㎞20分の最初の時間制限を過ぎた方はPWC等で逗子海岸へ戻して強制リタイア手続き。

(続々と搬送船へと選手たちが搬送されてきます。今大会では体力的な
リタイヤ者よりも、各チェックポイントでのタイムアップが多い印象です)


それ以降の3㎞、5㎞、7㎞でのチェックポイントでのリタイヤ者は搬送船に乗船させ、満杯になったら腰越漁港へ搬送し、また現場へ戻る…作業の繰り返し。
3㎞の時点ではタイムオーバー者が続出、リタイヤ船に収容、同時に3隻とも満員になり、間に合わずに予備の最後尾船にも選手を収容するほどリタイア者続出し急ぎ腰越漁港へ搬送。選手を下船させ、直ちに定位置へ復帰を繰り返す形に。
10㎞レースは、エントリー254名、受付245名、スタート239名、リタイヤ143名でした。(担当の中村は所用の為現場欠席でしたが、当日朝6時の開催可否を決める安全委員会開催頃から電話とメール(SMS)が始まり、その対応が大会終了まで延々続きました。たまたまスタートとゴールをライブカメラで現地を確認できたので、リアルタイムで問合せや要望に対応できてしまい、殆どリモート対応・後方支援本部でした。本来の仕事は全くできず)

8日は逗子海岸スタート・ゴールで、逗子湾沖まで泳いで戻るUターンコース。
人数が多いので8組のウェーブに分けてスタートする形式となり、第1ウェーブはモノフィン、第2ウェーブはビーフィン、…このビーフィンという呼称は聞きなれないかもしてませんが。我々ダイバーにはお馴染みの、普段使っている2枚のフィンをモノフィンに対してこう呼んでいます。

2.5㎞ではいつもの泳者のコースサポート/緊急時のレスキュー対応要員だけでなく、今回はスタート時に選手を制御する役目も担当。
スタートが終わったら、直ぐにゴールポイント付近へ移動。コースを外れる選手のフォロー等にあたりました。

(港へ向かう搬送船にて。体調不良の選手はなく、皆さん実に楽しそうです)

フィン2.5㎞は78名エントリーし完泳は70名でトップはモノフィンの30分42秒、スイム2.5㎞は556名がエントリーし477名が完泳。トップは36分11秒でした。
スポーツDJの山本ゆうじ氏が軽快なトークで選手と会場を盛り上げ、表彰式でも司会を担当。逗子市長も来場され、祝辞を述べられた後に表彰式ではプレゼンターとして選手の栄誉を称えました。

出場選手の中にはベテランのJUDFインストラクター:大谷暁彦さんの名前も。エントリー556名中87位の好成績でスイム2.5㎞を完泳されています。今でも「泳げ!ダイバー!!…と教育されたのを実践していますよ♪」とのことでした(12月の全日本スポーツダイビング室内選手権にも毎回エントリーし、選手として参加されています)

大谷 暁彦 成績
エントリー種目:2.5km OWS 男子 STATUS: FINISH  記録:48分34秒7
年代別順位:26位 /164人中、 男女別順位:75位 /408人中、 距離別順位:87位 /556人中

https://timesync.jp/shonanows/2024/

最後になりますが、大会サポートに当たって頂きましたメンバーの皆様ならびにボランティアの皆さま、今年も朝早くからお疲れさまでした。

来年度も開催予定ですので、ぜひ皆様も大会エントリーと共にスタッフでの協力も宜しくお願い致します。

■大会支援 JUDFメンバー(敬称略、順不同)

小林恵子、倉田秀一、中谷林太郎、田島一樹、田村日出幸、中村雅人

湘南OWS 大会HP
http://shonanows.jp/

文責:担当 中村雅人

鳥人間コンテスト 2024 参加報告(参加者レポート追加!)

2024年7月26日(金)~28日(日)、
滋賀県彦根市 琵琶湖にて、例年同様、読売テレビ「鳥人間コンテスト」の収録が行われました。
JUDFからもレスキューダイバーとしてスタッフを派遣しましたのでご報告します。

ご存じの方も多いと思いますが、この企画は非常に歴史のある人気番組で、今回で46回目を数えます。現在はカセットコンロなどでおなじみの「岩谷産業」がメインスポンサーとなって「Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト」として、年一回この時期に開催されています。

大会競技は琵琶湖の湖面を会場として、琵琶湖松原水泳場に巨大なプラットフォーム(飛行機の離陸台)を設営し、そこから人力飛行機が飛び出して、それぞれの飛行距離を競います。
現在は、自転車のように漕いでプロペラを回す駆動機関を備えた人力飛行機の「プロペラ部門」と、動力を持たないグライダータイプの飛行機にパイロットが乗り込んで高さ10mのプラットフォームからの飛行距離を競う「滑空機部門」の二つの競技が行われています。

この企画のレスキュー部門の統括責任者は古くからJUDFの山本理事長が務められていて、例年JUDFにもボランティアスタッフ募集のお声掛けをいただき、毎年数名の有志の方が参加されています。

競技日程は土・日の2日間ですが、時間的に可能なスタッフは金曜日に集合し、打ち合わせおよび設営の準備、レスキューの基本トレーニングなどを行います。会場では、夕方からは模擬飛行機としてパラグライダー等を使ったカメラリハーサルなども行われていました。

レスキューチームのメンバーは、毎年参加しているダイビング関係者の方、ボート関係者の方、それから大学のダイビングサークルの方が主力となり、関西大学、東海大学と、JUDFが行動を共にしたのは東京から参加してくれている東京海洋大学の方々でした。
JUDFメンバーからは、山本理事長の他、4回目の田嶋理事、3回目の石﨑、2回目となる栫(かこい)指導員ご夫妻が参加しました。

JUDF関係スタッフ:山本理事長・田嶋理事・栫指導員と奥さま・石﨑
と、東京海洋大学の皆さん

この大会でのレスキューチームの活動は、着水したパイロットの救助に当たる、まさに「レスキュー」の部分と、機体回収などの業務があります。
人を助けるレスキューは光が当たる部分ですが、機体をボート上に引き上げたり、それが不可能な場合には曳航して、ゆっくりと桟橋まで運ぶ裏方作業が、最も時間もかかり、大変な労働になります。
また、プラットフォーム下で、まれにある飛行できずに落下した機体やパイロット、誤ってプラットフォームから落ちたスタッフなどの救助に当たったり、桟橋のレスキューチーム本部に待機して、お弁当やドリンク、ガソリンなどの手配に当たるのもレスキューチームの仕事のうちです。学生の皆さんにも、ローテーションしながら様々な体験・経験をしてもらいました。

この放映は、9月4日(水)19:00~ 日本テレビ系列でオンエアされます。
皆さま是非ご覧ください!!

※飛行機の機体が写っている写真や、一般エリアからでは撮れないスタッフならではの写真は、TV放映があるまでは載せることができませんので、イメージ画像的な写真だけを載せています。
画像ギャラリーは、テレビ放映後にまた掲載したいと思います。

(E-238 石﨑)

 

今回初めて参加していただいた、東京海洋大学の学生さんたちから参加レポートをいただきましたので追加掲載します。

【鳥人間コンテストレスキューに参加して】

今回、鳥人間コンテストのレスキュー活動に初めて参加させていただきました、昨年参加されていた先輩方から楽しそうな話を聞いて、是非ともレスキューの一員となりたいと考え琵琶湖に行きました。

今回の自分の担当はレスキューの補助及び機体の回収でした。ボートに乗って機体を追いかけるのですが、テレビを通して見るよりも遥かに迫力があり、水面ギリギリの状態から何度も立て直して飛び続ける姿はとても感動しました。また、実際のレスキューは想像するよりも短時間に行わなければならないことが多く、改めて自分の一挙手一投足が人命に関わるということを再確認することが出来ました。

水面から無事パイロットの救助が終わると、レスキュー船は着水している機体を陸まで連れて戻る業務があります。今回自分が担当した機体はとても綺麗に着水したため全体が綺麗に残っており、船体に載せて丁寧に持って帰ることになりました。その機体を載せた船がスピードを少し上げようとした時、すぐに機体が空に飛び立ちそうになり、機体を綿密な設計の元に作りあげた鳥人間制作チームの思いを直に感じることができて鳥人間への熱意が深く印象に残りました。

レスキュー船という特等席で鳥人間コンテストの迫力と熱意を感じることができた喜びと共にレスキュースキルの大切さを深く考えされられるとても濃い2日間でした。(東京海洋大学 U.N.さん)

 

私は今回はじめて鳥コンのレスキューに参加させていただきました。

今回の活動で印象に残っているのは、ボートに乗って水面に落ちた機体を回収することです。機体を壊さないように岸まで移動させることがとても難しかったです。人力プロペラ機部門の機体回収では、水面に落ちる寸前のところをなんとか持ち堪えるというシーンが多く、それを間近で見ることでテレビで見る時以上に感動を覚えました。自分は救助する立場なのですが、気づいたら目の前のパイロットを「がんばれ!!」と応援していました。それくらい、間近で見ることでしか得られないものがあります。また、水面に落ちた機体を回収する中で実物の機体を間近で見た時に、機体に書かれている寄せ書き等を見ることができ、機体にはたくさんの思いがつまっていることを感じ、そこでも心を打たれました。

そして、自分は本番ではしなかったのですが、人命の救助方法についても学ぶことができました。ベテランの人はとても手際良く水面に落ちた人を助けていてとてもかっこよかったです。自分もいつかあのようになりたいなと思いました。

今回の鳥コンレスキューでは様々な貴重な経験をさせていただきました!また機会があれば参加したいです!(東京海洋大学 N.T.さん)

 

 

 

 

東京ベイお台場クリーンアップ大作戦 参加報告

「お台場を泳げる海に!ハダシで歩ける砂浜に!」をスローガンに、毎年3回(6・9・11月予定)お台場海浜公園で行われているボランティアによるクリーンアップキャンペーン「東京ベイお台場クリーンアップ大作戦」が、今年も6月8日(土)に開催されました。JUDFは今年もDAN JAPAN様とともに主催者側として海底清掃の運営管理を担当してきましたのでご報告します。



この活動は、公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団(愛称:Kiss ポート財団)が主催者となり、港区に関係する各企業や港湾局等の団体、地元小学校のPTAなど多様な方々の手により続けられている活動です。もう少し平たく言うと、港区と区民の協働事業として広く一般の方々も自由に参加できる、イマドキちょっと珍しい手作り感漂う活動と言えましょうか。



お台場と言えば、東京オリンピック2020でトライアスロンやOWスイミングの会場になったこともあり、今や東京の一大名所になった感もありますが、そんなイメージとは裏腹に、イベント当日は親子連れの参加者がのんびりゴミを拾いながら砂浜を歩いたり、海上保安庁マスコットキャラクターのうみ丸君と記念撮影ができたり、ゆるくてほのぼのした雰囲気があり、砂浜にはコマツヨイグサの黄色い花が良く咲いていたのがさらに印象的でした。



JUDFはDAN JAPAN様とともに、スタッフとして参加者の受付、スクーバタンク等の準備、清掃範囲を定めるためにフラッグやブイの設置、参加ダイバーへの説明や安全管理など、海底清掃に係る運営作業の全てを担当しました。



この日は、曇り時々晴れ、暑くもなく寒くもなく絶好の日和でしたが、水中の透明透視度ほぼゼロメートルでした!!

実働する参加者は、学生潜水部やダイビングサークルなどの団体が多かったのですが、中には 「近くに住んでいるので一度参加してみたかった」とご夫婦で来場されたベテランダイバーのご夫婦の方などもいらっしゃいました。



この活動は元JUDF理事長の須賀次郎氏が発案し1996年より始められたことから、古くからのJUDF会員様にはおなじみのイベントですが、須賀氏はこの日も元気な姿を見せてくださいました(御年89歳)。氏は永年にわたりお台場で水中生物の調査や観察を続けており、最近は砂地にアマモを植えて経過を観察しているそうです。

一般参加者:
スキンダイバー 8名 スクーバダイバー 37名
スタッフ:
JUDF 9名、DAN JAPAN 2名

収集したゴミの量は、海浜清掃で可燃ごみ・不燃ごみ、カン、ビン、ペットボトル計178kg、海底清掃で26kg、双方合わせて204kgとなりました。




こんな活動ですが、ご興味をお持ちの方は、次回(海浜清掃は9月、海底清掃は来年6月)参加をご検討されてはいかがでしょうか?
スキンでもスクーバでも、器材を持参するのが面倒なら手ぶらで海浜清掃でも、のんびり気軽に参加できます。
もちろん、スタッフでやってみたいという方がいらっしゃいましたらご遠慮なく次回の告知時にお問い合わせ下さい。

当会会員 武内昭人さん が黄綬褒章を受章されました!

令和6年 春の褒章において、当会会員 武内昭人さん(静岡県)が「黄綬褒章」を受章されました。

褒章とは、勲章と同様に、国家・公共に対して功績のあった方を称えるために天皇陛下から授与される日本の栄典(名誉称号)の一つで、黄綬褒章は「農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方」に授与されるものです。

武内さんは、潜水士としての卓越した技能、安全潜水を第一として長年にわたり従事した数々の潜水作業へ功績、職業ダイバーとしての潜水技術の後進への指導と養成などが評価され、今回の受章となりました。

ご存じの通り、武内さんは今年よりJUDF役員(理事)の一角も担っていただいており、その格別なご経験と豊富な知識を、今後の団体運営にお役立ていただけるものと思っています。

武内さん 本当におめでとうございました!

2024年4月28日 静岡新聞